女性の「残尿感」「頻繁な尿意」の主な原因と予防・解消法
あなたは、おしっこの後でスッキリしているでしょうか?
通常、我慢していたおしっこが終わった後は、何とも言えない開放感があり、スッキリします。しかし、中にはスッキリしないどころか「残尿感」という気持ち悪い感覚に悩む方が多くいます。
残尿感とは、文字通り「尿が残っている感じ」です。残尿感があるために、頻繁にトイレに通う「頻尿」の症状も同時に起きる場合が多くあります。
女性がかかりやすい「膀胱炎」
女性の「残尿感」や「頻尿」の主な原因として膀胱炎があげられます。
女性は男性と較べて尿道が短く、4〜5cmしかありません。尿道口の近くには膣と肛門があるため、そこから大腸菌などの細菌が侵入して繁殖しやすい体の構造です。そのため、女性のほとんどは膀胱炎を経験するといわれています。
膀胱炎は「抗生剤を飲めばすぐ治る」と軽くみてはいけません。しっかり治さないと慢性膀胱炎となり、腎臓の病気につながることもあります。
膀胱炎を予防するには
膀胱炎の解消法は何といっても「抗生剤で炎症をなくすこと」ですが、予防するためにはどんな対策があるのでしょうか。
1.トイレの後は「前から後ろ」
トイレットペーパーで拭く時の方向です。「前から後ろに拭く」を徹底することで、尿道口に肛門周りの細菌を近づけないようにします。
2.パートナーも清潔に
若い女性の膀胱炎は、セックスが原因のことが多くあります。性行為の前後には両者ともシャワーを浴びて陰部を洗い、清潔にしましょう。
3.疲れをためない
膀胱には常に少数の細菌がいます。普段は免疫力があるので膀胱の炎症が抑えられていますが、疲労が溜まってくると免疫力が落ちるために膀胱炎になってしまうことがあります。疲労を感じたら、休息をとり免疫力を高めましょう。
4.水分を多くとる
水分を多くとっておしっこの量を増やすと、膀胱の細菌を尿と一緒に排出できるため、膀胱炎にかかりにくくなります。軽い膀胱炎の場合には有効な解消法です。
以上4つのポイントを守ることで、膀胱炎を予防することができます。

注意が必要な「残尿」
あまり多いケースではありませんが、「残尿感」ではなく、本当の「残尿」のこともあります。更年期以降、女性ホルモンの減少が影響して起こる「尿道狭窄」による残尿、糖尿病や脳梗塞で膀胱の神経が麻痺して起こる残尿などです。
膀胱の炎症が見られないのに残尿感が強い場合は、手術をしなければならない場合もあるので、専門医でしっかりチェックをしてもらうようにしましょう。