尿が近いのは病気? | トイレが近い原因となる疾患
「尿が近い」症状を頻尿といいます。
人によっては、1時間に1回はトイレに行かないと我慢ができなくなることもあり、そうなると日常生活や仕事にも支障がでてきてしまいます。
また、夜間にトイレが近いことを夜間頻尿といいますが、夜間に何度もトイレに通うと、十分な睡眠を取ることができず、生活の質が下がってしまいます。
このようにやっかいな頻尿ですが、その原因には様々なものがあります。
病気ではない頻尿
何かの病気でなくても、中高年になると頻尿の人が多くなります。歳を重ねるにつれて腎臓や膀胱の機能が衰えてきて膀胱に溜められる尿量が減ったり、骨盤底筋が緩むことにより我慢ができなくなったりすることで起きる頻尿です。
また、若い人にも見られるのが、心因性の頻尿です。病的な精神疾患でなくても、以前に尿漏れをしたことがトラウマとなって、早め早めにトイレに通うようになるという症例がよく見られます。
他に、水分を多く摂りすぎたり、利尿作用のある薬を服用することで、多尿による頻尿になることがあります。降圧剤や心臓病薬には多尿の原因となる成分が入っていることがあります。
頻尿の原因となる主な病気
近年大変多くなっているのが、「過活動性膀胱」による頻尿です。
過活動性膀胱とは、「1日に何度か、突然我慢できないような強い尿意に襲われる」という症状です。膀胱の知覚が過敏になるために、少量の尿やちょっとした刺激に過敏に反応して、膀胱が急に収縮することで急な尿意が起こり、頻尿になります。
尿が近い原因となる病気で中高年男性に一番多いのが、前立腺肥大症です。40代男性の40%、50代男性の50%、60代男性の60%が前立腺肥大症に罹っているといいます。尿が出にくくなるため、1回で全部の量を出せなくなるために頻尿になります。
女性にとって、尿が近い原因になる病気で一番多いのが、細菌炎症による膀胱炎、尿道炎による頻尿です。膀胱炎や尿道炎になると、排尿の時にヒリヒリした痛みを感じます。また、男性は前立腺炎になることがあります。
頻尿の原因となる重大な病気
頻尿には、重大な病気が隠れていることがあります。
- 前立腺癌:
- 心不全:
- 睡眠時無呼吸症候群:
- その他:
前立腺肥大症と症状が似ているので、病院でしっかりチェックすることが大切です。
心臓の働きが弱っている場合に、夜間頻尿になることがあります。夜間だけ頻尿がある場合は、要注意です。
夜間だけ頻尿の場合は、要注意です。
腎不全、糖尿病、尿崩症などで、病的に尿の量が増えて頻尿になることがあります。

体のサインを見逃さずに
頻尿は症状のことですが、意外と重大な病気が隠れていることがありますので、油断はできません。
素人判断はせずに、できるだけ専門医を受診して原因をはっきりさせるようにしましょう。