一日の尿量が多い「多尿」の原因となる病気 | 糖尿病と尿崩症

一日の尿量が多い多尿の原因となる病気 | 糖尿病と尿崩症

一日の尿量が多い「多尿」の原因となる病気 | 糖尿病と尿崩症

頻尿になると「頻繁に排尿するのだから、一回の尿量は少なくなる」と思われがちですが、原因となる病気によっては「多尿」によって頻尿の症状が現れる場合があります。

今回は、一日の尿量が多い「多尿」の原因となる病気についてまとめます。

多尿による頻尿とその原因

私たちの体は、体重の3分の1が水分で出来ています。水分は口から飲み物でとり、尿や汗として体外に排出します。通常、成人の一日の尿量は、1000ml〜2000mlほどですが、一日の尿量が3000mlを超える場合は、「多尿」といわれ、異常に尿が多い状態です。

多尿になると、通常よりもトイレに通う回数が多くなる頻尿の原因になります。多尿による頻尿の場合、喉が渇いて水分を多くとり、毎回の尿量が多いのが特徴です。

一日の尿量が多い多尿による頻尿の原因

アルコールを飲んだり塩分の高い食事をとると、多くの水分をとるようになり、多尿になることがあります。これは、体がアルコールを分解したり塩分を薄めたりするために一時的に多尿になるもので、病気とはいえません。一方、慢性的な代謝のトラブルで多尿となる主な病気としては、糖尿病尿崩症があげられます。

糖尿病による多尿

糖尿病は、血糖値を下げるインスリンというホルモンの分泌の減少や働きが弱まることで、血液中のブドウ糖が代謝されずに残り、血糖値が上がる病気です。

血糖値が高くなると、腎臓が血液中のブドウ糖を尿として排出しようとします。その時に、多くの水分も一緒に排出されるので多尿になります。すると、体が脱水状態になるので無性に喉が渇き、水分を過剰にとるようになり、頻尿の症状も現れます。

食事や運動で血糖値のコントロールができるようになると、多尿による頻尿の症状はほとんど治まります。

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尿崩症による多尿

尿崩症(にょうほうしょう)とは、抗利尿ホルモンの分泌の減少や作用の低下によっておしっこが薄くなり、体の水分がどんどん尿として出ていってしまう症状です。

一日の尿量が多い尿崩症による頻尿

喉が渇き多量の水分をとるようになるため、多尿による頻尿になります。尿崩症には、抗利尿ホルモンを分泌する脳下垂体に何らかの障害があって抗利尿ホルモンが分泌されなくなる「中枢性尿崩症」と、腎臓の障害で抗利尿ホルモンに反応しなくなる「腎性尿崩症」があります。

「中枢性尿崩症」の原因は、脳腫瘍、頭部外傷、頭部手術後の合併症などです。抗利尿ホルモンの代わりとなる薬物療法で、多尿が改善できます。「腎性尿崩症」の原因は遺伝が多いものの、電解質異常(血液中のナトリウムやカリウムが多すぎたり少なすぎたりする)、薬物の影響などがあります。治療は、塩分の制限と薬物療法で尿量の改善を行います。

早めに医師に相談を

無性に喉が渇いて水分を多量に飲み、一日に8回以上の排尿があり、それぞれ尿量が多いという状態が数日続くのであれば、上述したような病気による多尿の可能性が高まります。

糖尿病でも尿崩症でも、多量の水分が尿となって体から失われてしまうために、脱水状態になります。もし多尿を抑えようとして水分を我慢すると、極度の脱水で状態が悪くなり、発熱や嘔吐といった症状が出ることもあります。

喉の渇きを感じたら十分な水分を補給して、脱水になることを防ぐことが重要です。同時に塩分を控えることも有効となることがあります。いずれにしても、このようなケースでは早急に病院を受診し、医師の判断を仰ぐようにしましょう。