頻尿へのノコギリヤシの効果・効能
近年、トイレが近い「頻尿」に悩む中高年の方が増えてきています。男性の場合、「おしっこの出が悪い」「残尿感がある」「トイレにすぐ行きたくなる」という症状の多くは、前立腺肥大症が原因です。
けれども、頻尿などの”排泄に関する悩み”は「汚くて恥ずかしい」というイメージがありますし、それほど生活に支障が出ていないために、泌尿器科を受診せずに自分で何とかしたいという方が多いようです。また、病院から貰った薬を飲んでいても、今ひとつすっきりしないから、補助的に対策をしたいという方もいるでしょう。
そのような方に人気なのが、ノコギリヤシのサプリメントです。
ノコギリヤシとは?
ノコギリヤシは、葉がノコギリ状の形をしているヤシ科のハーブで、北アメリカ大陸南東部原産です。冬につけるオリーブ型の赤い実は薬用として用いられ、また、燃料用の油などにも使われます。
北米インディアンは、ノコギリヤシの実を古くから男性の強壮剤として用いてきました。また、中国でも泌尿器疾患の漢方薬として用いられています。
19世紀にヨーロッパでノコギリヤシのお茶が前立腺肥大症の治療に用いられるようになって以来、男性の強壮、抜け毛予防、排尿障害に対する効能が次々と報告されるようになり、現在ヨーロッパではノコギリヤシの果実エキスが医薬品として認可されています。
前立腺肥大症に効果がある理由
ノコギリヤシは、日本では育毛剤として有名でした。近年は、男性ホルモンに関係する前立腺肥大症にも大きな効果があることが報告されています。
頻尿の原因になる前立腺肥大が起きるのは、男子ホルモンの中にあるテストテロンが前立腺内に入ってジヒドロテストテロンに変わってしまうからと言われています。このジヒドロテストテロンが前立腺の細胞を増やすので、前立腺が肥大するのです。
ノコギリヤシの果実に含まれている遊離脂肪酸の中には、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸という、前立腺肥大症を改善する成分がみつかっています。これらの成分には、テストテロンがジヒドロテストテロンに変化するのを抑制する効能があるため、前立腺肥大を改善に繋がるとされているのです。
ノコギリヤシの飲み方
男性のホルモンバランスを整えて、男性機能の改善、育毛、前立腺肥大の改善と、中高年男性の悩みに一石三鳥の効果を発揮するのがノコギリヤシです。
副作用はないに等しいのですが、血液をサラサラにする効果があるので、抗血液凝固薬や抗血小板薬との併用は避けましょう。
摂取しすぎると、吐き気やめまい、下痢や便秘などを起こすこともありますので、食事の後に適量を摂るようにしましょう。
※ ノコギリヤシのサプリメントは「医薬品」ではなく栄養補助食品です。その分副作用はありませんが、芸能人が薬効を過大に宣伝しているからといって過剰に信用せず、大手食品会社や製薬会社の製品を選ぶ方がおすすめです。