無色透明の尿が頻繁に出る原因 | 病気による多尿と頻尿

無色透明の尿が頻繁に出る原因 | 病気による多尿と頻尿

無色透明の尿が頻繁に出る原因 | 病気による多尿と頻尿

通常、尿の色は淡い黄色ですが、これは健康状態によっても変化します。疲れている時や脱水気味の時には、濃いオレンジ色の尿が出ることもありますし、反対に水分を多く摂取した場合には無色透明の尿が多く出る場合もあります。

こうした変化は、一時的なものであれば全く心配はいりませんが、尿の色や量の異常が継続するようであれば、病気を疑ってみる必要があります。

今回は、無色透明の尿が頻繁に出る原因となる、糖尿病・尿崩症による多尿と頻尿についてまとめます。

糖尿病による多尿・頻尿

無色透明の尿が頻繁に出る場合には、多尿による頻尿と考えられます。通常、成人が一日に排泄する尿量は、個人差はありますが1500ml前後とされています。それが、3000ml以上になると病的な多尿が疑われます。

無色透明の尿が頻繁に出る病気:糖尿病

こうした多尿による頻尿の原因となる代表的な病気としては糖尿病があげられます。

糖尿病で血糖値が高くなると、腎臓は血液中の糖分を水分と一緒に尿として排出しようとするため、多尿となります。すると、体の中の水分が欠乏するため無性に喉が渇き、水分を多量にとるようになるというのが、糖尿病が原因の多尿・頻尿の特徴です。

異常な喉の渇きによる多飲多尿の症状が続く場合には、注意が必要です。

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尿崩症(にょうほうしょう)による多尿・頻尿

Tさん(43才、男性)は、少し前から無性に喉が渇くようになり、仕事の合間にお茶やコーヒーをゴクゴク飲むので、尿が頻繁に出る頻尿になりました。水分を多く摂っているので尿は薄くなり、無色透明の尿が大量に出ます。

喉が渇いて頻尿になるのは糖尿病の症状だと聞いたことのあるTさんは、心配になり内科を受診しました。すると、血糖値には異常がなく、医師から「尿崩症」なので、内分泌科で治療をするようにと指示されました。

糖尿病の他に、無色透明の尿が頻繁に出る代表的な病気として「尿崩症」があげられます。

尿崩症には大きく分けて、「中枢性尿崩症」と「腎性尿崩症」があります。

無色透明の尿が頻繁に出る病気:尿崩症

1.中枢性尿崩症

腎臓で尿が作られる際には、体から水分が取られすぎて脱水症状が起きないようにするために、脳下垂体から抗利尿ホルモンが分泌されます。この抗利尿ホルモンには、腎臓に働きかけて尿から水分を吸収し、尿を濃くする働きがあります。

しかし、抗利尿ホルモンの分泌量が少なくなったり作用が弱まったりすると、際限なく水分が尿として出て行くために多尿・頻尿となります。また、体の水分が少なるために喉が渇き、多量の水分を摂るようになります。

中枢性尿崩症の原因には、脳の視床下部や下垂体の手術による損傷や、脳の外傷、脳腫瘍、脳炎などがあげられます。

2.腎性尿崩症

抗利尿ホルモンの分泌や働きに問題がないにも関わらず、腎臓が抗利尿ホルモンに反応しなくなるために、多尿による頻尿の症状が出ることを「腎性尿崩症」といいます。腎臓は、抗利尿ホルモンからのシグナルを介して尿の濃度を調節しています。それが、腎盂腎炎などの腎臓疾患の影響で抗利尿ホルモンに反応できなくなると、多尿による頻尿となります。

腎性尿崩症は遺伝が原因のことも多く、腎性尿崩症で産まれてきた新生児は、体が重度の脱水状態になる前に早急に処置を行わなければ脳に損傷ができ、知的障害になる場合があります。

怖い脱水症状

Tさんは中枢性尿崩症で、半年前の硬膜下血腫の手術による下垂体の損傷が原因ではないかと指摘を受けました。薬物療法で体の水分バランスがとれるようになり、現在では、多尿による頻尿の症状は治まっています。

体の水分が極度に減少する脱水は、重度になると死に至る場合もある怖い症状です。異常に尿の量が多い頻尿がある場合、脱水が重度になる前に病院を受診し、原因を明らかにして治療に取り組むようにしましょう。