膀胱炎の治療には、病院で処方される抗生剤を使用するのが一般的ですが、市販薬としても有効な薬が販売されています。
今回は、膀胱炎症状・原因と、代表的な市販薬についてまとめます。
膀胱炎の市販薬 | 頻尿の原因となる膀胱炎に効く薬・漢方薬
膀胱炎の症状と原因
膀胱炎は、膀胱内に侵入した細菌(主に大腸菌)が炎症を起こすことによって生じる病気です。
女性は男性に比べて尿道が短く、肛門と尿道口の距離も短いことから膀胱炎にかかりやすい体の構造になっています。そのため、患者の大半を女性が占め、女性の5人に1人がかかるといわれるほど一般的な病気です。
膀胱炎の代表的な症状は以下のようなものです。
- 排尿痛:排尿時にジンジンとした痛みを感じる
- 頻尿:頻繁に尿意を感じてトイレに通う
- 尿混濁:尿の色が濁る
- 残尿感:おしっこを出し切っていない感じがする
膀胱炎の原因としては、性交や尿道付近の清潔が保てない等の他、過労やストレスによる免疫力の低下があげられます。通常は、尿道へ多少の細菌が侵入しても免疫機能によって排除されますが、ストレスによって免疫力が低下していると膀胱内での繁殖し、炎症を起こしやすくなります。
膀胱炎は治療しやすい病気ですが、悪化すると腎盂腎炎(じんうじんえん)などの怖い病気につながることもありますので、早期に対策をとることが大切です。
膀胱炎の治し方
一般に、膀胱炎の治療には抗菌薬(抗生物質)を使用します。多くの場合、治療薬の服用から数日以内に症状の改善がみられます。
排尿痛や頻尿といった症状のために水分を控える方がいますが、膀胱炎の治療においては膀胱内の細菌を体外へしっかりと排出することが大切です。そのため、排尿を促すよう積極的な水分補給を心がけることで回復が早まります。
症状を自覚した場合には、早期に医師の診断を受けるのが理想です。しかし、症状が軽い、病院に行くことができない場合などには、膀胱炎の市販薬を使用するのも良いでしょう。
膀胱炎の市販薬・漢方薬
膀胱炎に効く代表的な市販薬をご紹介します。
ボーコレン(小林製薬)
“ボーコレンは11種類の生薬からなる漢方処方「五淋散」です。膀胱や尿道などに違和感を感じる方の排尿痛、残尿感、頻尿などの辛い症状を除々に緩和していきます。”
※ 錠剤タイプ
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【第2類医薬品】ボーコレン 大容量 96錠 小林製薬 |
腎仙散(摩耶堂製薬)
“腎仙散(ジンセンサン)は、利尿作用のほか、抗炎症作用を有する生薬を配合しており、腎臓の老廃物排泄を促進するとともに、排泄障害や炎症性の疾患にも効果を発揮します。”
※ 粉薬(アルミ分包包装)
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【第2類医薬品】腎仙散 12包×2 摩耶堂製薬 |
猪苓湯エキス顆粒A(ツムラ)
“効果・効能: 体力に関わらず使用でき、排尿異常があり、ときに口が渇くものの次の諸症: 排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみ”
※ 顆粒タイプ
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【第2類医薬品】ツムラ漢方猪苓湯エキス顆粒A 24包 ツムラ |
五淋散エキス錠N(小太郎漢方製薬)
“効果・効能: 体力中等度のものの次の諸症:排尿痛、頻尿、残尿感、尿のにごり”
※ 錠剤タイプ
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【第2類医薬品】五淋散エキス錠N「コタロー」 150錠 小太郎漢方製薬 |
適切な対応を
今回は、膀胱炎に効く市販薬・漢方薬についてご紹介しました。初期症状のうちは、こうした市販薬や十分な水分補給等によって対応することも可能です。
ただし、膀胱炎に似た別の病気といった可能性もあるため、症状の改善がみられない場合には早期に医師の診断を受けるようにしましょう。